日差しは暖かくなる一方で、ふたりはいい気になって いっしょに 「集中」ごっこ しました。


そこへ、オソレを知らぬ、これまた同性のオンナノコがやってきて、


「おもしろそうね、あたしにもできそう。交ぜて。」と、真顔で言うのです。


ふたりは、顔を見合わせ、


大人のゆう、「フイーリング」ってゆうか、


いわゆる、「ニンシンシテマスオメデトウ」って感じで


そのコを遊びに交ぜてあげることにしたのです。



そのコは、遊びに積極的なオンナノコで、


今までふたりで「集中」してきた、「規準」や「約束事」や「時間」や「信頼」を、


・・「もっと正しく楽しく遊ぶためには、一度ブチ壊さなきゃだめなの。」と 言って、


あたしの右の目玉をピカピカに渇いたナイフで切りつけたのです。


幸いなことに、それなりに「集中」していたので、痛くもなかったし、


「根性」というものも知らないうちに育っていたので血も出なかったのでした。



そして、残された左目で感じたその日差しは、


それはそれはウララカで、タリラリランで、


キモチよかったのです。


横を見ると、あたしと同じように、右の目玉ではなく右の足を傷つけられたオンナノコは、


自ら、


自分の手で、


右の目玉や、


右の脳や、


右の髪の毛などを、


切りつけたり、


傷つけたりして、


遊んでいました。


そんな時に、もうひとり、同性のオンナノコがやってきて、


あたしたち三人が偶然にも太陽を背に、縦一列に並んでしまった瞬間、


いちばん後ろにさっと並んだのです!


傷ついた二人と、


傷つけることを教えた一人、


そして、おもしろそうだからと、模倣した一人。



並んでしまった四人は、


・・わたしたちは、同じ釜の飯を喰う「仲間」であり、


誰ひとり外れることなく生きて帰ることが「集中」であり「遊び」であり「義務」であって、


決して逆らってはいけないんだ。


いつでも並んでなくてはならないし、


「義務」を怠ったやつは残りの三人でそのひとりをやっつける。


戻りたい、もう一度列に並ばせて、って叫んだって、永久に追放だ。


四人目の変わりはいっぱいいるんだ、って目をして。


・・全員片目だけど。



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nakama?

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