順ちゃんの日記

1999ねん12月
12月31にち

六本木の、元マハラジャで、現在、高級ワインバーのスカラディという店でカウントダウン。ここは、ワインがすごいのだ。ワインリストをみたら、35万エンもするボトルもあって、おおはしゃぎ。飲み食いフリーということで、ガンガン飲んで食った。うちら、ブルースジャンプバンドと、「MDイコール黒人だから。」と豪語するめっちゃ美人で、めっちゃ仕切りたがるオンナ社長率いるバンドが交互に演奏した。いろいろトラブルがあって、たいへんな年明けとなってしまったが、(2000ねんにふさわしいドサクサライブだった。これは、久々の伝説となるライブだ!はなしの聞きたいヒトは、にょんの方に問い合わせください。)おもしろかったのは、それまで、カリカリしてたオンナ社長、怒り気味のうちらのマネージャー、メンバーともども、年が明けてしまえば、「オメデトウゴザイマス!」で、何事もなかったかのように、ハッピーな笑顔になってしまったことです。ニンゲンみないっしょ。なんか、ええ話だったよ。


12月30にち

この2日間で、スーパーを5軒ハシゴした。(たつみ、イトーヨーカドー、ユニー、西友、IKIIK鮮場)どこも、BGMは、お正月メロディーなので、その気になってしまう。みんな、水を買っている。バカ売れだ。みんな、いっぱい買い物している。なんとなく、あせる。マイペースでいこう。


12月29にち

ついに、大掃除にとりかかる。まずは、お風呂そうじ。きのう。がっちゃんが、「カビキラー」は、おもしろいほどよく落ちる、というので、さそっく買ってみた。しかし、にょんは、ふだん、洗剤系は、ほとんど使わないので(小さいころから、洗剤ギライである。顔も、ほとんど、石鹸で洗ったことがない。水でじゅ〜ぶんなのだ!)ニオイがたまらなくて、風呂場の中で、クラクラしてきて、卒倒しそうになった。しかし、とってもキレイになるので、おもしろかった。危険な午後だった。


12月28にち

西荻で、にょんと、オカチさんと、ベースのがっちゃんのトリオリハーサル。二日酔いのにょんは、それでも、加賀廣(いきつけの居酒屋)へいってしまった。きょうは、とってもよいオトだったのだ。これはバンドだ!オトの世界も濃密だったが、飲み会も濃密だった。これはバンドだ!にょんは、がっちゃんに、どんとこい!っていわれてる気がした。こんなに、信頼できるジブンがうれしい。これはバンドだ!すっごくうれしいことがあった日だった。


12月27にち

にょんの、学生時代のおともだちの忘年会。(おなじみのでるぴ、根岸くん、いっぺい、遠藤くん、平野くん、そして、ゲストに、美しき女性3人!)焼酎水割りを、36杯ぐらい飲んだ気がする。カラオケボックスへもいった。あまり記憶がないが、とっても楽しかった。なぜか、いっぺいの靴下に、穴があいていたことだけは、はっきりと覚えている。忘れたいなあ。


12月26にち

お風呂からでて、ボケーっとしていたら、オカチさんが、いきなり、部屋から飛び出してきて、天を見上げ、「う〜、やっぱりすばらしい音楽のことだけを考えよう。」といって、民族音楽やラテンやリズムのことなど、ながながと語りだした。世界がどんどん小さくなっていくような、(たとえば、ルンバが白人にさらわれて、また、アフリカにもどってきて、みたいな話。世界はつながっているのだ!)そういうことって、ぼく、とっても感動するんです、といってました。商業主義の音楽なんて、くそくらえだ、っていってました。すばらしいよ。なにがすばらしいかって、アナタのそのスガタがすばらしいのです。


12月25にち

にょんの実家の近所に、前から気になっていたジャズのライブハウスがあるのでいってみた。(きょうは、ジャムセッションデーということでした。)中へ入ってみたら、上品なレストランバー風で、ひんやりとした空気を感じました。得意のウーロンハイをたてつづけに3杯飲んだが、ぜんぜんキモチがハイになれず、1曲ギターを弾いて、逃げるようにして帰ってきました。そう、あのひんやりとした空気はなにかというと、そう、会話がないのです。10人ほどきてましたが、みんなひとりひとり。そう、その中で、にょんもひとりであることしかできませんでした。なんだか、つらいキモチになって、ひたすら、クルマでまっすぐ道を走りたくなりました。まずは、海へいこう。ところが、ひたすらまっすぐ走ることってムツカシイ。何かにつられて、曲がってしまったり、曲がってる道のほうがまっすぐだったり、と、道はムツカシイのだ。海へいくはずが、森へいってしまったり、住宅街へいってしまったり、と、結局、家にたどりついたのは、朝方。しかし、きょう、はっきりわかったこと、「道はつながっているのだ。」…とても、うれしいキモチになりました。すてきな迷い道でした。メリー クリスマス。


12月24にち

クリスマスイブだというのに、朝から、熱を出してずっと寝込んでしまいました。しかし、人間、よく眠れるものだ。夜、オカチさんが、ケーキ(イチゴがいっぱいのっててサンタの顔もあったよ。)とサンドイッチとチキンを買ってきてくれました。もう、すっかり具合がよくなって、ガンガン食いました。


12月23にち

図書館へいく。いちにち、読書の日。ボルヘス編纂の「バベルの図書館」シリーズはとてもおもしろい。だいすきな作家、イタロ=カルビーノ(時間と空間をとてもおもしろく解釈してるヒトです。)つながりで、イタリア選書シリーズもおもしろい。最近の作家はあまりしらないし、おもしろくない。本もレコードも、昔のがおもしろい。そんな、ばばあになりたい。


12月22にち

去年の冬、とってもうまいだんごやの、「冬季限定自家製アップルパイ」の貼り紙につられて、思わず、クルマを、その脇につけようとしたら、ズボ〜ン!と雪の中にうずもれてしまった!だまされた!そんなに積もっているとは!だんごやのねえさんが出てきてくれて、みんなで、いっしょうけんめい雪かきして、やっと、クルマがでてきました。ほんとにありがたかった。きれいなねえさん、ありがとう。きょうも、アップルパイを買いました。すっごくすっごくうまいのだ。


12月21にち

湯沸かし器の管が破裂。しっかり水抜きをしなかったため、管の水が凍ってしまったのだ。おそるべし、山の冬、ネズミもでてきやしないべ。


12月20にち

いろんなことがどうでもいい!と思って、突然、英語でうたいたくなった。そしたら、とってもキモチよかった。うれしかったので、外に飛び出したら、吹雪でした。


12月19にち

山へ。雪がいっぱい積もっています。ウサギのスリッパ、もってくるの忘れた!


12月18にち

新横浜のラポールにて、国連食糧農業機関(FAO)飢餓撲滅キャンペーンコンサート。(あ〜、ムツカシイ題!)こんな、キャンペーンがあることも、こんな機関があることも、こんな会場(デラックスな障害者センター!ワオ!)があることもなんにも知らなかったよ。きっと、みんなも知らないよ。おおきくなあれ!


12月17にち

千駄ヶ谷で忘年会。メンツは、ブルースギタリストのJOJO、おなじく、野中氏、ベーシストのTony Young、人形作家兼写真家の石塚氏、雑誌「ブルースマーケット」の編集長の川瀬氏、そして、オカチ、にょんだ。1次会は、ちょっときどってタイ料理、腹いっぱいタイスキを食べて、2次会はフツウの居酒屋。やっぱり落ち着く。帰ったら、さっそく石塚氏からメールと添付ファイルが届いていた。彼の写真は写真であって写真ではないのだ。くわしく知りたい方は、彼の個展へぜひどうぞ。(掲示板で告知します!)

添付ファイル



12月16にち

日記にはウソをかいてはいけない。ウサギのスリッパを買ってもらった日は、12月8にちでした。少しくらいならウソついてもいいよ。でも、なんだかホッとした。


12月15にち

神山庄太郎、ぐれいす宅で、鍋パーティー。メンツは、れいちゃん、角田さん、ニューオリンズから来日中のギタリストのヒロナリ、オカチ家のひとびと、だ。しょうちゃんの作ってくれた料理はすべてうまくって、ビビッた。あまりに楽しくって、またまたはしゃいでしまった。みなさん、迷惑かけてしまってすみません!次回は、なんとかイイトコみせたいです。(にょん、ガンバレ!)


12月13にち

西荻窪のスタジオにて、オカチさんと、ベーシストの上村勝正(がっちゃん!)とリハーサル。スタジオでは、初めてオトを出すので、ちょっと緊張気味。しかし、にょんが、ギターのFコードのところをドカ〜ンとEコードで弾いたところで、みんなキモチがスカッとなり、やわやわの雰囲気になった。(さすがにょんちゃん、ムードメーカーでアル!?)そして、いっきに、居酒屋へとなだれこみ、ガハハ!と笑って、にょんは、どうも最後には寝てしまったらしい。うちに帰ってから、秋に冷凍しておいたブドウ(巨峰)の実をいっきに30コほど食べて、シアワセなキモチで、また寝に入りました。


12月12にち

「鳥ガラ」というものを始めて買ってみた。「ポトフ」をつくった。ガンガン煮込んだ。さすがに、ダシがよくでている。スープがうまい。鳥ガラを食べれないものかと、いろいろ分解してみたが、ガラはガラなのねー。みごとに食べれるところ、なかったよ。そういう運命の部位なのね。粋だね。


12月11にち

この間、長野で、クルマの左側をおもいっきりぶつけてしまい、前の左のドアが開かなくなってしまいました。しょうがないので、月島まで、修理してもらいにいきました。でも、ほかにもアチコチ、ペコペコにへこんでいるので、「ある程度直すっていってもね〜。しかし、すごいね。コレ。」っといって、思いっきり苦笑されてしまいました。見積もりをだしてもらって、それがなんと数10万エン!ん〜、ど〜しよう…。


12月10にち

南青山のイベントフロアにて仮装ダンスパーティー。(にょんは、バンドマンとして参加。)サンタのおじさんや、トナカイ、サムライ、ちょうちょ、上半身タキシードで下半身パンツいっちょ、モナリザなどなどいろんなヒトがいておもしろかった。フェリーニの映画のようだった。ほとんどガイジンさんのパーティーで、半分以上がダンサーの集まりだったので、ゴキゲンだった。帰りに、途中、すしの折詰を買って、うちで、日本酒でいっぱいやって、カクンと寝てしまいました。夜中、足をつった。痛かった。(ウサギのスリッパのせいだっ!)


12月9にち

100エン割引券があったので、お昼、スパゲティーを食べにいった。妊婦さんがいた。ダンナらしきヒトに、ニコッと微笑みかけた。その笑顔がとってもステキで、にょんは、ノックアウトされてしまった。なんだか、シアワセをいっぱいもらって帰りましたよ。


12月8にち

浅草のパーカッションセンターにて、スタジオセッション。オカチさんドラム、グレイスドラム、しょうちゃん(グレイスのダンナさま)ギター、にょんちゃんギターで、とっても楽しかった。やっと5じになったので、飲みやへいった。焼酎のお湯割りを頼んだら、通常のチューハイグラス5分の3ほど焼酎をドボドボいれ、湯沸かし器のお湯をちょっと足したところで「うすかったらいってください!」といって出されたのでビビッた。80過ぎのおばあちゃんがひとりでやってる飲み屋だったが、「食え食え!」っていってカボチャの煮付けをいっぱいくれたり、ドラヤキをくれたりした。おばあちゃん、「飲まなきゃやってらんね〜!」っていって、日本酒ガブガブ飲んでいた。浅草、恐るべし。


12月7にち

レイダル イェンソンの「マイライフ アズ ア ドッグ」(世界文化社)を読んだ。イヌのように、噛み付くことしかできないことっていっぱいあるんだ。コトバにはできないたくさんの感情がいっぱいカラダの中につまっているよ。


12月6にち

冬用の、あったかいウサギのスリッパを買ってもらった。しかし、これをはいてうちの中を歩くときは、ピョンピョン飛んで移動しなければならないきまりをジブンで作ってしまったので、とりあえず、きょう一日、とっても疲れた。


12月5にち

久々に、ギタリストの吾妻氏と飲む。吾妻さんがカバーバージョンでよくうたっているうた、「Drinkin' Fool」(飲むバカ)は、涙がでるほどいい歌詞だ。ざっと、こんな感じ。

オレがめっちゃ飲んでるときは、熱い熱いコーヒーをもってきておくれ
オレがシラフのときは、強い強いジンをもってきておくれ
だって、オレは、いつでもどこでも飲むバカなんだもの

(2ばんは、唄うバカの歌詞だが、忘れちゃった!)

オレが死んだら、棺桶ごと海に流しておくれ
だって、オレは、いつでもどこでも泳ぐバカなんだもの

く〜、オヤジ、バンザイ!


12月4にち

いままでで、いちばん悲しかったことは、小学校1年生のとき、放課後、生まれて初めておともだちと待ち合わせして、おともだちが来なかったことです。黄色い橋の真ん中で待ち合わせをしました。寒い冬でした。長い橋の上をなんどもなんども往復しました。何時間待ったのかなあ。家に帰って、コタツの中にカラダごとはいって、ワンワン泣きました。とっても熱くて苦しかった。でも、おかあさんに、「オイテキボリにされたこと」でなんか言われるの、恥ずかしかったので、カラダを隠してました。あまり記憶力のある方ではないのですが、(そのおともだちの顔や名前は忘れちゃった…。)いまでも、悲しいことがあると、すぐにその場面が出てくるのです。それを思えば、それより悲しいことなど、ひとつもありませんよ。


12月3にち

タイガーギーのリハーサル(西船橋にて)。当然のごとく、飲みにいく。いきつけのナイスな店があるのだ。「高湯」というラーメンやなのだが、ツマミ類も豊富だし(豚耳とか味付けワンタンとかガツとか、実にうまい!台湾屋台料理といった感じである。)なにしろポイント高いのは、日本酒の種類の多さ、安さである。「14代」や「磯自慢」など本醸造ではあるが、1合たっぷりあって400エンである。ツマミからいったら、しょうこう酒といきたいとこだったが、条件反射的に、日本酒にしてしまった。酒と話に花が咲き、終電まじかになってしまったが、シメにラーメンを食べずにはいられない。ココロがとっくにブッとくなっていたので、タクシーで帰ることにした。やはり塩ラーメンだ。バツグンにウマイのだ。とってもイイ気分になってタクシーに乗った。なんかしらないけど、メーターがグングンあがってる。同じ東西線なので、2000エンぐらいで帰れるかと思ったらオオマチガイ!(いま考えると、なぜ、2000エンと思ってしまったのだろうか。)結局、7000エンちかくかかってしまった。これじゃ、高円寺あたりからと変わらないじゃないの!と、少々怒り気味になった が、タクシーのおじさんが、なにか空気を察したのか、100エンまけてくれた。いい夜だった。


12月2にち

山とも、またしばしのお別れ。朝、雪が降って積もってました。ラジオからは、ジョージベンソンの「ヒアゼアアンドエブリホエア」が流れ、クリスマスのようでした。古いカセットテープは、ベンソンがバリバリギターを弾いていました。そのあとに、約17年前、ジブンの演奏したバッキングギターが録音されていました。(なんと、「黒いオルフェ」です。)あまり変わっていませんでした。何回も何回も繰り返し録音されていました。クルマは徐々にスピードをあげています。


12月1にち

古いラジカセから流れるマディーウォーターズの古い歌声はすごい。10センチ四方のスピーカーから声がそのまま飛び出してくるのだ。それは、大きくてソフトな、すわりごこちのよいソファーのようだ。かっこいいものは、永遠に繰り返されるべきだ。マディーよ!また、お会いしましたね!



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